第6章 突然の転校生②
ルールはこうだ。机がリングになり、そこより外に足や手が着いたら負け。私たち生徒に危害を加えても負け。このルールでゲームはスタートした。
私たちは一瞬で体が固まった。それは切り落とされた殺せんせーの腕ではなくイトナくんの"触手"だった。
(なるほどね、だから、イトナくんは濡れてないわけだ。)
カルマもそう思ったらしい。
「触手!?……どこだ、どこでそれを……手に入れた!?」
先生は何故かど怒りムードになっていた。そしてその後は一瞬のことのようにゲームは進んで行った。
殺せんせーは大ピンチだ。どんどん殺せんせーの弱点が後出しジャンケンのように出てくる。終わる。そう思った。何故か悔しいと思った。だが、殺せんせーの方が1枚上手のようだった。
「おやぁ?落し物を踏んづけてしまったようですねぇ?」
手を見てみるとナイフが無くなっていた。
「あっ、いつの間に…。」
「先生の抜け殻で体にダメージは無いはず。だが、リングの外に足は着いている。先生の勝ちですねぇ。ルールに照らせば君は死刑。生き返りたいのならこのクラスでみなと学びなさい。」
イトナくんはマジ切れしたのか触手黒くなっていた。