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月が欠けた日から…

第6章 突然の転校生②


「お前はこのクラスでいちばん強い。だが、俺よりお前は弱いから、俺はお前を殺さない。そして、お前はこいつの女か?お前はこいつより強い。日本一強い。だが、世界でいちばん強いわけじゃないから強い訳では無い。おまえ、気に入った。だが、俺が殺したいと思うのは俺より強いやつだけ。」

私は何故かイトナくんに気に入られてしまったようだった。チラリとカルマを見たらほらね?というかのようにニヤリと笑っていた。そして、殺せんせーのところまで歩いていった。

「俺たちは血を分けた兄弟だからな。」

クラスみんな叫んだ。

「「き、き、き、兄弟ー!?!?!?」」

みんなはそこに突っ込んでいたが、私はなぜ気に入られたのか、そこが不思議でたまらなかった。そしていとなくんは殺せんせーに宣戦布告をして教室を去っていった。

そして昼休み。みんなは殺せんせーとイトナくん関係でワイワイと騒がしかった。

「カルマ、イトナくんと殺せんせーほんとに兄弟だと思う?」

「さぁねー。とりあえず、放課後どうなるかが楽しみだよね。」

私は苦笑いしながら、そしてずっと気に入られたことを引きずりながら放課後を迎えた。

私はカルマくんと窓側で様子を見ていた。イトナくんはやる気のようだ。

「わぁー、すごい筋肉!かっこよ!」

「え??」

「やっぱよく見てみるとイトナくんってかっこいいよねー!」

「え、ちょ、まって、ねぇ、?」

私はカルマに少し意地悪を仕掛けたが、カルマは少しムスッとしながら結局は仲良く試合を見ていた。
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