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月が欠けた日から…

第33章 未来の話


教室に戻った頃には茜色の夕日が照らしていた。私がぼーっと外を見ているとなんだか2人の声が黒板の方から聞こえてきた。

「ん?カルマ…」

「いーじゃん!どーせ明日掃除すんだし。」

なんだろうと黒板に近寄って見てみると黒板に殺せんせーのイラストが書かれていた。

「カルマは来ないけどねー?」

「殺せんせー。」

私たちはカルマが書いた絵をじっと見ていた。

「なんか、もう見返すことが出来ない感じがして悔しいね。それって勝ち逃げだよ、殺せんせー。」

カルマがそう言うとなんだか殺せんせーが笑った声が聞こえたような気がした。それは2人も同じだったようで。

「「ん?」」

「っ…はははっ!」
「ははははっ!」
「はははっ!」

3人して笑って少し嬉しくなっていた。そのあと少しまた教室を見るとなんだか当時の自分が座っていた机に座りたくなってしまった。それはカルマも同じのようだった。前を見ると渚が教卓にいた。

「負けるなよ!先生。」

「私も!応援してる!」

「当然!2人もね!」

なーんて、この先の健闘を3人で祈りそろそろお開き、となった。

「ばーか!そろそろ帰らないとなー。」

「かるま、今日の夜何がいいー?明日の合格祈願も込めてさ!」

私はカルマにそう聞いたがなんとなく答えはわかっていた。
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