第33章 未来の話
「あぁ。」
「そうだね。」
そう言いながら私の横でカルマは渚を脅かしてプールに入れるふりをしていた。
「わぁぁぁ!?ちょっとかるま!まじで僕殺そうとしないでよ!」
「ぷっ…あははははっ!」
私はその光景を見て笑ってしまった。
「もう、まで笑うなんて酷いよ!ほんとに死ぬところかと思ったんだから!」
そう言うとカルマはべーっと意地悪顔をしていた。
「けどなぎさ、私もさ、時々少し落ち込んでるとこうやって脅かして笑かせてくるんだよ、カルマ。」
「相変わらずラブラブで…」
なんて話しながら折れた大木広場へやってきた。
「あの先生が教えてくれたから、僕は先生になろうと思えた。」
「あの先生がいたから今の自分がある。」
「あの先生がいたから私の強さの居場所を教えてくれた。」
私達は自分の今ある姿を語りながら今度はサバゲーのやった場所に来ていた。
「みんな今それぞれの道で頑張ってる。あの1年がなかったらそうなってなかったと思う。」
「みんな、あのタコの思いどおりって訳か。」
「そうだとするなら私とカルマが一緒に入れてることもあの先生の思い通り?」
カルマにそんなことを聞いてみた。
「かもね。殺せんせーに出会わなかったらと一緒にいれる未来なかったと思うし。」
それもそっか、と私はそう返した。