第33章 未来の話
「ここも変わってないね。」
「山ごと買取ったからね。」
そんな大きな買い物も最後の私たちのやり遂げたことだった。
「たしか、カルマが最初に提案したんだっけ。」
「赤の他人に荒らされたくなかったし。殺せんせーとの思い出も、と出会った思い出も。それにさ!観光名所にしてから高く転売するのもいいんじゃねー?」
あははと私となぎさで苦笑いをしながら殺せんせーの机を囲った。ここにまた帰ってきたよ、殺せんせー。と、カルマはなんか取り出していた。
「ん?なにー?」
「あ、それ。」
よく見てみると殺せんせーの分のアルバム、だった。
「殺せんせーの分だね。」
私たちはその最初のページに映っていた殺せんせーを見下ろした。初めてであったことを思い出すな…。
「今思えばあの日から始まっていたのかな。」
「んー?月が爆破された日?」
「私とカルマはあの日にカルマと出会ったしね。」
「たしかにその日だったよね。」
私たちはあの日のことを思い出すように思い出を駆け巡った。
「マッハ20の超生物がなんで僕らのE組に?って思ったよね。」
「あの日から俺ら政府公認の暗殺者になったんだよな。賞金に目が眩んで。」
私はほんとほんと、と頷いて共感した。