第31章 卒業式~また君に会える日まで~
「も、もうっ…ずるいよっ、3人してっ…ぐすっ…」
「あらあら、大丈夫?」
「おいおい、そんな泣かなくても」
私はお父さんとお母さん、學峯さんに抱きしめられ親の温もりを感じながら私は少し落ち着いた。
「それじゃ、私はこれで失礼するよ。また遊びにいらしてください。桜ノ宮さん。」
學峯さんはそう言って去っていき私もみんなの元へと向かった。
「さっきのみたよ、。すごい光景だったよね、椚ヶ丘と桜ノ宮とは。」
「ほんとにね!まさかあの3人の顔合わせってほとんどないし!」
「いや、私もあれは驚いた。」
私たちがそう話しているときだった。どこからともなくカメラを持った記者たちが私たち目掛けて向かってきていた。
「みんな!早く外へ!玄関正面にバスを待機させてある!」
私のところにも記者が来て顔を移されそうになった時だった。
「てめぇらこそ人の花道の邪魔すんじゃねぇ!」
「、大丈夫?俺らの後ろの横断幕の下に入って。」
私は学秀の言われたとおりにそうするとまさかのバスまで送り届けてくれるとは…。
「大半が今日で縁もゆかりもなくなるとはいえ、仮にも同じ学校で学んだ生徒だ。見捨てれば支配者である僕の恥になる。」
とかなんとかいいながら、ちゃんと守ってくれたくせに…。なんて口が裂けても言えることじゃなかったけど…