第31章 卒業式~また君に会える日まで~
「藍奈、君は教室に戻らなくていいのか?」
そんな声が下から聞こえ声の主の方に顔を向けると烏間先生とイリーナ先生が居た。
「私は…。ただ…。」
特に何か言葉が見つかる訳でもなくじっとしていると烏間先生はなにも余計なことは言わず一言だけを置いて去っていった。
「寒いから中に入った方がいい」
ただそれだけの一言で私は教室へと戻った。そこにはみんなが本を枕に寝ている姿があった。
「なにっ、これ…。」
私の机に置いてある相変わらず分厚すぎてる本を見るとそこには卒業証書と卒業アルバム、それと生徒それぞれのアドバイスブックが置いてあった。
「こんなことして、どこまで泣かせたいのよ、あの先生は…。」
私は読む気にもなれずカルマの寝顔をみながら眠ってしまっていた。烏間先生によればレーザーは打たれそのあとの現場検証舞台は烏間先生が相手をしてくれたそうだ。
朝、目を覚ますとそこは何も無かったかのような快晴、私は窓に近づきよく見てみるとそこには早咲きの桜が咲いていた。
「…おはよう…」
そんな声が聞こえて振り返るとなぎさも起きていたようだった。そこからはみんながぞろぞろと起き出し、今日の卒業式。
「殺せんせー、卒業式だよ、今日。」
私はそう言って席に戻るとカルマも起きていた。