第30章 殺せんせーの最後の生徒
それにしてもカエデの体に傷一つなく殺せんせーは修復してしまった。
「あとは心臓が動けば蘇生します。生徒が学校で土手っ腹をぶち抜かれた時の対処マニュアル通り完璧なはずです!」
「「そんな大胆に普通想定してねーよ!」」
私はあははと呆れながら笑った。なんでそんなこと考えるのかね、ほんとに…。
「今だからいいますがたとえ君たちの体がばらばらにされても蘇生できるように備えていました。先生がその場にいさせすれば。」
そして私たちはゴクリと息を飲み、どうなるのかを待っていた、その時だった。
"ゴホッゴホッ…"
私はそれでほっとして少し泣きそうだった。なんとか、なったんだ…。
「また、助けて貰っちゃった…。」
「何度でもそうしますよ。お姉さんもきっとそうしたでしょう。」
私たちはカエデが帰ってきてくれたことに泣きながら喜んだ。これでやっと私たちはさっきの勝利も含めて歓喜の声を上げることが出来た。のは良かったんだけど…
「さむぅ…って、わぁぁー!私なんて格好をー!!」
その瞬間男子はちゃんと顔を背けてくれた。
「可哀想」
「なにをー!!」
「いいじゃないか、殺せんせー、髪まで結ってくれたんだぜ。」
「ありがとう…服から直して欲しかったよ…」