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月が欠けた日から…

第30章 殺せんせーの最後の生徒


「いやいやー、殺せんせーの手厚い看病だったんだ、少しくらい巨乳になってるかも知んねぇぞ!」

岡島くんはメグに顔を強制的に横に向かされながらそう言っている姿に私は呆れていた…。

「というか、も平然としてないでそれ少しは気にしてよね…」

そう言ってカルマは私に上着をかぶせてくれた。

「え?あぁ、胸のとこにできた服の破れ?私はそんな気にしてないけど…」

「もしかしたら藍奈の胸ももっとでかくなってたりして、うげぇっ!」

「そうなの?殺せんせー」

私たちが殺せんせーの方をむくとなにも言わないままドスンと音を立てて倒れて言った。

「ふぅー。疲れました…。」

その姿はほんとにボロボロで、でもどこか満足気のような感じがした。

「みなさん、暗殺者が瀕死のターゲットを逃がしてどうしますか。わかりませんか?殺し時ですよ。」

私たちはそれを聞いてハッとした。だけどそれと同時にまたみんなは静まり返った…。もう時間が無いことはわかっている。だけどどうしてもここまで来ても、殺すということに躊躇いはあるということに気づいてしまったんだ。
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