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月が欠けた日から…

第30章 殺せんせーの最後の生徒


「そうかそうか。だがなぁ、その義務も我々の手で否定される。お前はまもなく力尽き、そこまでして守った生徒を俺の手で全員なぶり殺す。お前が我々の人生を破壊してまで手に入れた1年、その全てが無駄だったと否定してやる。」

その後また投げ倒される殺せんせー、よりその前に居たのはカエデ、だった。

「!?カエデ!?」

「ばか!」

私達はびっくりして何も出来ずに固まっているとカエデはやる気のようだった。やばい、それは止めないと…。

「逃げて殺せんせー。時間稼ぐからどっかで隠れて回復を!」

まさかカエデがあの死神の触手を少し溶かすとは…。だけど危険なのはやはり変わらなかった。

「よすんです!茅野さん!」

だけどその瞬間カエデは飛んだ。そして私はその一瞬の動きで動き方を把握した。そして助けに行こうと私も飛んだ時だった。

「カエデーっ!」

私は触手に刺されるカエデにびっくりしながらも落ちていくカエデを抱きかかえ、ぴょんぴょんと飛び回り対触手ナイフをただ1点目掛けて突き刺した。だけどこれも単なる時間稼ぎだ。

「うそ、でしょ。ねぇ、カエデ…?」

私はシロの言っていることも聞こえなくなるくらい怒りにまみれていた。それは、殺せんせーも同じのようだった。
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