第29章 残された時間と誕生日
「思ったんだけどさ、警備人数あれだけなら中入った瞬間みんなの合図があれば私一人でやれたのでは…?」
「「「ちょっ、!それは言わないお約束!」」」
私はみんなに一斉にそう言われてへっと笑った。
「まぁたしかにこの感じならの戦闘能力があればぶっ殺せるとは思うけど情報戦もあってこそ。だからこれはみんなで協力して正解だね。」
私はそうだね!と一言いれ、バリケードを抜けて殺せんせーの元へと向かった。茂みを抜けるとグラウンドの真ん中に殺せんせーがいた。
「音だけでもわかりましたよ。成長しましたね、皆さん。」
みんなは殺せんせーの姿が見えると駆け寄って言った。
「とりあえずこれで2度安心、だね。」
私はカルマにそう言われそこでホッと息をついた。
「そうだね…」
私とカルマはみんなを追いかけるようにゆっくり歩いて殺せんせーの元へと向かった。
「あれがレーザーの光…。」
「なるほどねぇ。私を殺すレーザーの発射は日付が変わる直前ですか…。あの出力なら完全防御形態も無効化するでしょうね。」
「殺せんせー、何とかして逃げよう?人質にでもなんでもなるから!」
陽菜乃のその言葉に私たちは賛成の意を示した。