第23章 殺せんせーとカエデのこと
「どんな弱点も欠点も磨きあげれば武器になる。そう教えてくれのは先生だよ。体が暑くて仕方ないならもっともっと暑くして触手に集めればいい!」
「ダメだ!それ以上は!」
そう言った瞬間、触手についた火が地面を叩き周りの草が燃えた。
「、危ないからもっと後ろに下がろう。ここは俺らが出れる幕じゃない。」
「けど…!殺せんせーが…」
私がそう言って近づこうとするとカルマの腕で止められてしまった。
「さいっこうのコンディションだよ。全身が敏感になってるな。いまならどんな隙間も見逃さない!」
「やめろ!茅野!そんなの違う!僕も学習したんだ!自分の身を犠牲にして殺したって後にも何も残らないって!」
そう言って渚も飛び出そうとしていたが杉野くんと莉桜に止められていた。
「自分を犠牲にするつもりなんてないよ、渚。ただこいつを…殺すだけ!そうと決めたら一直線だから!」
そう言ってカエデは殺せんせーに飛びかかった。イトナくんによればもう手遅れ、だそうだ。戦いが終わったあとはすぐに死ぬ…。だけどそれは殺せんせーも私たちも望んでいる事じゃないことはよく分かっていた。
「、大丈夫?」
「えっ?あ、ごめ、手痛かったよね。」
私はいつの間にかかるまの手をギュッと握っていたみたいだった。だけど今はそれ以上にカエデのことの方が心配だった。
「大丈夫、そのまま俺から離れないでね。何が起こるかわかんないから」
そう言ってかるまも手をギュッと握ってくれていた。