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月が欠けた日から…

第23章 殺せんせーとカエデのこと


そしてやってきた、その日の夜7時。私たちは指定された場所へとむかった。

「きたね。じゃあ、終わらそう!殺せんせー、先生の名付け親は私だよ?ママがめっ、してあげる。」

「茅野さん。その触手をそれ以上使うのは危険すぎます!今すぐ抜いて治療しないと命に関わる!」

「なにが?すこぶる快調だよ!はったりで動揺誘っても無駄よ。」

カエデはもう殺せんせーの話をひとつも聞こうとはしなかった。

「茅野、全部演技だったの?楽しいこと色々したのも苦しいことみんなで乗り越えたのも。」

「演技だよ。これでも役者でさぁ。渚とが鷹岡先生にやられてる時焦れったくて参戦してやりたくなった。不良にさらわれたり死神に蹴られた時なんかムカついて殺したくなったよ。でも耐えてひ弱な女子を演じた。やる前に正体がバレたらお姉ちゃんの仇が打てないからね。」

お姉ちゃん。かえでから出てきたその言葉は雪村先生、の事のようだった。私はどんな先生か分からないのが少し残念だけど。

「お姉ちゃん…雪村先生…?」

「こんな怪物に殺されてさぞ無念だったろうな。教師の仕事が大好きだった。みんなのこともちょっと聞いてたよ。」

私はただ黙って話を聞くことしか出来なかった。
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