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月が欠けた日から…

第22章 《番外編》5英傑からの挑戦状~演劇発表会~


私はドキドキしながら舞台袖にいた。

「ちゃん、がんばろうね!」

「うん!有希子ちゃんがんばれ!」

私は有希子ちゃんに声をかけられそう返事をした。私が少し緊張してたの分かってたのかな。そんなことを考えているとはじまりの合図の音が聞こえた。

「桃です。電波エコーで測定しました。これの中で胎児が育っているようなの。」

順調にいい滑り出しをした始まりは有希子ちゃんと杉野くんの名演技になった。私は様子を見ながらライトを動かした。

「、ここからここまでライト動かして!」

私は指示を仰ぎながら手を動かした。

「桃の件ですが、婚姻関係はとうの昔に破綻しており財産分与の基準日はもう過ぎたと考えられます。諸々の慰謝料を含めると桃ひとつじゃ足りませんよ。」

ここで登場した竹林くんとメグの演技もなかなかのものだった。私は少し感動しながら次へ映った。

「おばあさんは新居へ桃を持って帰りました。まるで命が洗濯されたかのような晴れやかな気持ち。おばあさんの人生は桃と共に今始まったのです!」

そろそろ私の出番になり、ライトを寿美鈴ちゃんと交代し次を待っていた。

「、がんばれ。」

いつの間にか後ろにカルマがいて、コソッとそれだけを呟いた。

「カルマもね!」

そして私は舞台へとあがり、自分の迫真の演技をぶつけた。
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