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月が欠けた日から…

第21章 先生と先生~理事長のこと~


泣きながら、學峯さんの腕の中にいながら殺せんせーの話を聞いていた。殺せんせーは前に學峯さんの元教え子の元に言って話を聞いたこと。そして殺せんせーの教育の理想像のこと、學峯さんの教育像のことも。

「殺すのではなく生かす教育。これからもお互いの理想の教育を貫きましょう!」

「私の教育は常に正しい。この10年あまりで強い生徒を数多く輩出してきた。ですがあなたも今、私のシステムを認めた訳ですし、温情を持ってこのE組を存続させることとします。」

私はその言葉にハッとして、殺せんせーの勝ちが確定したようだった。

「ヌルフフフ、相変わらず負けを認めませんねぇ。」

「それと、たまには私も殺りに来ていいですかね?」

「もちろんです!好敵手にはナイフが似合う!」

という所でこのギャンブルは殺せんせーの勝ちで幕を閉じた。そして私はそこで気づいた。いつの間にか學峯さんに抱き上げられていたことを。

「ちょっ、學峯さん!いつの間に!?降ろしてください…!」

そう言うと學峯さんはにやっと笑ってより一層腕に力が入り私を降ろすつもりがない、というようだった。

「先に抱きついてきたのはの方だろう。今更降ろせと言われても今日はこのまま家に帰るつもりだが。」
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