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月が欠けた日から…

第21章 先生と先生~理事長のこと~


そう言って仕掛けてきたギャンブルとは、五教科の問題集の中から適当に選んだページにひとつは本物の手榴弾を、もう4つは対殺せんせー爆弾を挟み、殺せんせーを暗殺するというものだった。

「そんなの開いた瞬間レバーが起きて…!」

「そう、ほぼ確実に爆発を食らう。ですが、解けるまでは一切動いては行けません。」

學峯さんは本気のようだった。もし対人手榴弾が學峯さんに当たったら…。私はゾッとして考えるのをやめた。ただ目の前にある先生同士の対決を見ている他なかった。

「もちろん…やりましょう。」

殺せんせーはこの賭けに受けざるを得ない状況となり、私たちは息を飲んでその光景を見守っていた。

「問題集を開けた瞬間解いて閉じれば爆発しない。あなたのスピードなら簡単かもしれませんね。」

そして殺せんせーが問題集を開けた瞬間、すぐに大きな音がして殺せんせーの体は少し溶けているようだった。

「先生…」
「殺せんせー…」

「まじかよ、あと3発耐えられるダメージじゃねぇ。」

「弱者は暗殺でしか強者を殺せないが、強者は好きな時に好きなように弱者を殺せる。この心理を教える仕組みを全国にばら撒く。防衛省から得た金と貴方を殺した賞金があれば全国に我が系列校を作れるでしょう。」

學峯さんの真の狙いはそこのようだった。そのために私を必要としているの…?今の學峯さんは過去の學峯さんとは違うようだった。
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