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月が欠けた日から…

第20章 負けられない戦いは集大成に…


「簡単な話だ。次の期末で君たちE組に上位を独占して欲しい。無論、1位は僕になるが優秀な生徒が優秀な成績でも意味が無い。君たちのようなゴミクズがA組を上回ってこそ理事長の教育がぶち壊せる。」

皆は学秀の言い方にまずムッとした。なかなか相変わらずの見下し様だったが、それでも自分から頼み込むところは学秀らしくなかった。

「浅野くん、君と理事長の乾いた関係はよく耳にする。ひょっとして、お父さんのやり方を否定して振り向いて欲しいの…?」

「勘違いするな!父親だろうが蹴落せる強者である。そう教わってきたしそうなるよう実践してきた。人はどうあれ、それが僕ら親子の形だ。だが僕以外の凡人はそうじゃない。今のA組はまるで地獄だ。」

そう言って最後は頭を下げていた。私はなんて返そうか迷っているといつの間にかカルマは学秀の所にいた。

「えー?他人の心配してる場合ー?1位取るの君じゃなくて俺なんだけど!」

「あっ、ちょっ、カルマ!というか1位と言ったらこの私でしょ!何勘違いしてんのよ!」

私も前に出てカルマのところに言ってそう突っ込んだ。なぎさ達はなにか突っ込みたそうな雰囲気をしていた。

「いったじゃーん。次はE組全員容赦しないって。1位は俺でその下もE組。浅野くんは10番辺りがいいとこだねー。」
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