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月が欠けた日から…

第20章 負けられない戦いは集大成に…


そんな覚悟を決めたその日の放課後、今日は珍しくみんなで山を降り、帰路へと着いていた。

「理事長と殺せんせーってさ、なんかちょっと似てるよね!」

そんなことを言い出したのは優月だった。學峯さんと殺せんせー、似てるようで似つかない…。私のイメージでは強者と強者、そんなふうに見えた。

「どこがー?」

「2人とも異常な力持ってるのに普通に先生やってるとこ。」

優月いわく、學峯さんなら総理でも財界のボスでも狙えるのにたった一つの学校で先生をしているところがそう思わせたらしい。

「言われてみれば確かに…」

私はポツリとそう呟いた、その時だった。

「あっ、浅野くんだ!」

前を見ると柱に寄っかかって立っている学秀を見つけた。

「なんか用かよ。偵察に来るような玉じゃないだろうに。」

「こんなことは言いたくないが、君たちに依頼がある。」

学秀からこっちに頭を下げることが珍しく、私はその姿にビックリして何も言えずその姿を見ていたが、カルマは興味津々のようだった。

「単刀直入に言う、あの怪物を君たちに殺して欲しい。もちろん、物理的に殺して欲しいわけじゃない。殺して欲しいのはあいつの教育方針だ。」

「教育方針って…!どうやって…。」

私はまず、学秀の話を聞くことにした。いくら私だからとはいえここの親子関係を目の当たりにしているとさすがに手を出せないから。さて、どうしようか。そう考えていた。
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