第2章 特別強化学習
昨日の学鳳さんが来た次の日、今日。今日はいつになく殺せんせーの残像が乱れ、分身がもっと増えていた。E組は中間テストが近いのか少しみんなピリピリしていた。私のところは未だ数学と、今日は歴史も着いていた。
「今日は進めるペースが随分早いね。別にいーんだけどさ、そんなに張り切ってどうしちゃたわけ?」
そんなことを喋りながらマイペースにワークを進めていた。横を見るとカルマくんも先生の講座を受けていたが私と同じようだった。
「カルマくん、数学のここ、この公式使ってこの計算であってるよね?」
「ん?殺せんせーいるのになんで俺?」
「にゅや!?そうですよ、藍菜さん!私という先生がいながら…!」
「いやぁー、ね?殺せんせーもいいけど、やっぱ好きな人に教えてもらった方がいいじゃん?」
そう言うと殺せんせーはハッとした顔でしくしくと泣き真似を始めた。私はそれを横目にカルマくんに頼った。
「お願い!その代わり、私も英語教えるからさ!」
「別に条件交換しなくてもいいけど、やっぱりかわいいね。」
私は可愛いと言われるとそれに弱いらしく、すぐ顔に出てしまう。
「っ…!かわいくないっ!数学教えてー!」
カルマくんはクスッと笑いながら教えてくれた。殺せんせーは泣き真似しながらこっちをちらちら見ていたが気にせずカルマくんと一緒に勉強した。
「藍奈さん!カルマくん!そこイチャイチャしない!ここは学校ですよ!」
そんなこんなで1時間終わった頃には殺せんせーは顔を赤らめてすごく疲れた様子だった。