第12章 夏休みの波乱は…
そして、私のカードキーで登ったエレベーターの先。そこの奥はやっと黒幕のようだった。
(ここから先はみんなに任せる?それとも…。あぁ、もうどうしたらいい?烏間先生、この先何があるか分からない。そんな時にこそ私を使ってくれたら…)
私はずっと戦うべきかそうでないかで悩んでいる。今足音ひとつ立てずに近づいているのは黒幕だ。一体誰なんだよ。
「言ったろ?もともとマッハ20の怪物を殺す準備出来てるんだ。」
この声は!?まさか…鷹岡!?体が、どんどん震えあがる。あの時のことがどんどん思い出していく。これもこのウイルスのせいなのか?
「連絡のつかなくなった殺し屋は3人の他にもうひとりいる。防衛省の秘密裏、暗殺の予算とともに姿を消した内部の人間…どういうつもりだ、鷹岡!?」
全貌を表した鷹岡は前よりも異様な雰囲気になって戻ってきた。
「悪い子たちだ、恩師に会うのに裏口から来る。父ちゃんはそんな子に育てたつもりはないぞぉー?」
「「っ…!」」
みんな、警戒態勢だ。それもそうだろう、今のこいつは尋常じゃない!
「仕方ない、夏休みの補習をしてやろう。屋上へ行こうか。愛する生徒たちに歓迎の用意をしてあるんだ。」
結局私たちは屋上へ行かざるを得なかった。そしてこの状況は殺せんせーでさえも、言葉を失うようだった。