第12章 夏休みの波乱は…
「素手…。それがあなたの暗殺道具ですか…。」
「でも手に及ばないの?それだったら尚更カルマくんも…。」
なぎさっちはそう考えているようだったがそれはまた違う。
「いや、私じゃ顔も割れてるし殺り方もバレている。だからやれない。だからこそカルマなんだよ…」
そういうとなぎさっちは納得したようだった。
「ボスと仲間を呼べばあとは解決…」
あいつがそう言った瞬間だった。カルマがやっぱり前に出ていた。
「ねぇー、おじさんぬ。意外とプロって普通なんだね。」
「あちゃー。なにやってんのカルマ。」
私は小声でそう呟いた。
「どういうこと?」
「火に油を注げばプロの殺し屋なんて本気になると凶暴化するのに。」
なぎさっちのそばで一緒に見守っている側からするとすごくヒヤヒヤと不安な展開が予想出来た。
「ガラスとか頭蓋骨なら俺でも割れるよ?そんな中仲間呼んじゃうあたり中坊とタイマン張るのも怖い人?」
「よせ!赤羽!」
「ストップ!烏間先生。」
殺せんせーが烏間先生を停めた理由、私にもわかった。今のカルマは私を超えて強い。さて、何をやってくれるんだか。
「、ほんとにカルマくん大丈夫かな?」
「まぁ、みてなって、なぎさっち。」