第5章 肩書きだけの結婚
カホの心は混乱で掻き乱されていた。
『ほんとにあのときのれいくんなの?、優しかったれいくんは一体どこに、、?まさか人違い、?それともあたしの思い過ごしなの、?』
カホは唯一の希望を見出すために降谷に聞いてみた。
「あのっ私たち昔どこかで会いませんでした?....あの時の約束覚えてますか?れーくん....?」
カホは自信なさげに俯き加減で降谷をみつめた。
「....さあ、なんのことを話しているのかさっぱり」
降谷はあっさり答えた。その瞬間ぐらりと目の前が真っ暗になった気がした。やはり人違いだったのだと。カホは絶望だった。
「話が以上なら僕は市役所に行ってきますね」
思考が停止しているカホを余所に家を出ていく降谷。
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「忘れるわけないだろう...。君をずっと探してたんだ臆病な俺を許してくれカホ、、!」