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その力、分けて貰えませんか?【ワンピース】【ロー】

第2章 第二章 ただの船員…の、はず。


ローside

冗談のつもりだった。
軽い気持ちで言い放った言葉は、冗談にしてはきっとかなり切れ味があったと思うけれど。

…彼女を愛しているくせに。
拗れてしまった性格はそう簡単には戻ってくれないのだろうか。

____言い訳を言うならば、興奮したのだ。
悲しそうに眉を下げるラナに、興奮を覚えた。
何をやってんだ、俺は。とっくに成人男性で、思春期の男子ってわけでもないと言うのに。

…本当は、俺だって名前で呼びたい。
アイツには強制させるくせに、俺はいつもの〇〇屋で逃げている。
船員には、〇〇屋とは言わないと決めたはずなのに。
きっと、シャチやペンギンあたりにはバレているだろうな…。照れているだけだな、と。

明日は、もう彼女が居ない生活。
海上で、敵と戦う生活。
エルフの、美しいラナが居ない生活がもう一度始まってしまう。


_____本当なら、アイツの口からキチンと説明して欲しかった。
何故エルフのラナがここに?

…それも聞けない俺は意気地なしだな。野暮な事だ。

あの時、逃げた時に呼びかけたあの言葉は…








「すまなかった」
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