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日の守護者【鬼滅の刃】

第7章 無限列車


線路に沿い、全集中の呼吸で音より速く走る。
一分、一秒でも速く。

脱線した列車が見え、それと共に上弦の重たい空気が名前に伸し掛る。


煉獄の姿を目に捉えると、鳩尾に致命傷を見た。




『っ……!』



今は……
今は鬼を倒す。


『天の呼吸、弐ノ型!!彼岸花!!』



呼吸が蒼い炎を出現させ、花が舞うかのように回転しながら煉獄と猗窩座に近づく。


煉獄の刀に重なるように刀が当たり、猗窩座の頸に共にくい込んでいく。


辺りが明るくなり、陽の光が差してきた。
夜明けだ。


「鬼狩りがぁぁっ!!!」


煉獄に掴まれて離れることが出来ない猗窩座は無理矢理自分で腕を引きちぎった。

煉獄の刀は折れ、名前の刀は弾き返された。


太陽の光から逃げるように猗窩座は素早く森へと姿を隠そうと走る。



『煉獄さん!!止血をっ!!』


衝撃で空中に飛ばされた名前は煉獄にそう叫ぶも、煉獄はその場に座り込み動けないでいた。


その痛々しい姿を見るも、今は鬼を追う事が優先だ。


着地したと同時に猗窩座の方へ走り出す。
その猗窩座の体には、刀が刺さっていた。



「逃げるなぁァァ!!!!逃げるなぁ!!!」


炭治郎が刀を投げ、猗窩座の体に刀を刺した。


その攻撃で怯んだのか、猗窩座はこちらを向いた。
名前は刀を振り上げ、猗窩座に攻撃をする。


猗窩座は余裕が無いのか腕で刀を受け止める。
刀が皮膚に食い込み血飛沫があがった。



ここは森の中だ。
首を斬るか、森からどうにか出して陽の光に当てる事が出来れば。




そんな事を考えていると、猗窩座は名前の攻撃を弾く。
いまこの鬼は、戦うことよりも太陽から逃げる事を優先している。


「逃げるなぁ!馬鹿野郎!!馬鹿野郎!!」



炭治郎が後方で叫んでいる。

必死に追うが、さすがは上弦の鬼。
名前は追いかけるのを止めた。
無理に追っても煉獄を倒した鬼だ。
自分一人では今は渡り合えないだろう。


猗窩座の気配が完全に消えると、名前は煉獄達が居る所まで戻った。



煉獄は最期の力を振り絞りながら、炭治郎と話していた。
炭治郎も、後ろに居た伊之助も泣いていた。


煉獄は名前が戻ってきたのを見ると、名前を近くに呼んだ。
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