第2章 再会はこの場所で、ケーキと共に
「久しいですね、。お元気でしたか?」
ふんわりと花のように笑ったゼルダは、城から出る日に会った時よりか随分とやつれて見えた。
「姫様。お久しゅうございます。私は息災ですが、姫様はなんというか…お疲れのようですね」
ゼルダは困ったような笑みを浮かべると、目線を合わせずにモジモジし始め、「が作ったケーキをしばらく食べてないからです…」と、冗談か本気か分からないことを呟いた。
その言葉には口元を抑えて笑うと、ふとゼルダの後ろに立つブロンド髪の青年と目が合った。
彼がすぐにリンクだとわかった。城に仕えてる間、何度か顔を合わせたことはあるが、会話らしい会話はした事がなく、お互い頭を下げるだけだった。
前見た時よりも表情が険しいよに見える。
彼はハイラル兵の甲冑を着こなしており、歴戦の兵士のような佇まいだった。
その後ろにも、数人の兵士がいることに気がつくと、は慌てて一行を中へ入れ、席を薦めた。
ゼルダはそっとに、「込み入った話なので…」と耳打ちすると、リンク以外の兵士を外で待機するよう命じ、ゼルダとリンクそしてだけがビストロの中に残った。
入口から1番遠いソファへ2人に席を勧めたが、リンクは首を振って座ろうとしなかったので腰掛を持ってきてやると、渋々座ってくれた。
は抽出し終えたコーヒーをカップに注ぎ、角砂糖とミルクをトレーに乗せて持っていく。
そして、久しぶりに彼女が来るからと念の為に用意しておいたフルーツケーキを冷蔵室から取り出し、切り分けてテーブルに置く。
ゼルダは「まあ!」と感嘆の声を漏らし、ぱあっと顔を輝かせた。
「姫様のためにお作りしました。『イチジクとベリーのケーキ』です。お話は、ケーキの後でもよろしいですか?」
そう聞くとゼルダは、「えぇもちろん!」と言い、子供のような表情でフォークを手に持ち、ケーキに刺す。
恐らくここが城の食堂だったら、今頃お付の者に「姫、もう少し謹んで召し上がってください」と言われていただろう。
王族の女性が食べる一口にしては大きいサイズのケーキをフォークにのせたゼルダは、ここにいるのがとリンクだけであるのをいいことに、ぱくっと口いっぱいに頬張ると、ん〜と満足そうに声を漏らした。