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Apocalypse(厄黙/リーバル長編夢)

第5章 温かなハーブティー


「そうなのかい?」と言われると思っていたが、に降り掛かってきたのは、リーバルの嘲笑とバカにするような弧を描いた目だった。

「あぁやっぱり、そうだと思ったよ。まあせいぜい、道中気をつけることだね。守るものが多いほど、戦闘要員は大変なんだからさ」

痛くは無いが、わざとツボでは無いところを痛いように押された気分だ。全くもって不愉快。

「…自分の身は守るようにしますので、お手間は取らせません」

振り絞ってそう言ったが、本音とは裏腹だ。
今回の道中、幸いにも魔物に出くわすことは無かった。
しかし、帰りはどうか分からない。もし戦闘になった時、ゼルダの1度限りの盾になることはできるが、刃になることは出来ない。

しかし、彼の言葉はの心に、魚の小骨のようにチクリと刺さった。

私にも、他にできることはないだろうか。
一瞬だけそう思ったが、今は主君より命じられている役目があるので、それを遂行させなければいけない。

黙ってしまったに、面白くないとでもいうように鼻を鳴らしたリーバルは彼女から遠ざかると、再び「カカシ」の剣士に嫌味を飛ばしている。

勘弁して欲しい…とはこっそりとため息をついたが、白い息が漏れてしまった。

結局、神獣の繰手はリトの戦士リーバルに決まってしまった。としては不本意な部分が拭いきれないが、主君が決めたことなら何も言えない。

おそらくこれから先、件の彼と関わることは少なくなるだろう。あの鳥…彼に食事を出して、要らぬ一言を言われるのが目に見えている。

料理に限っては一言も文句を言わせたくない。これはプライドだ。師匠の跡継ぎでありハイラル王家に仕えていた腕を、そう易々とバカにされては恥ずかしくて生きていられない。

けれども精一杯の自衛をするため、なるべく彼とは距離を置こうと思った。

──しかし、が思うより遥かにリーバルと関わることがあるなんて、今は思いもしなかった。

そして、彼の何気ない一言がを大きく動かすことも、この時は誰一人として予想していなかった。

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