第2章 第二篇
第一篇から暫くの話である。ミトリは酷く体調を崩していた。
任務中に倒れることこそないものの、吐き気、動悸、息切れが激しく救心が欠かせなくなっていたほどだ←
とまあ、こんな冗談はさておき不審に思ったカカシは必死に抵抗するミトリを無理くり病院に連れ込んだ。
「いやぁ、アンタたちがねぇ…おめでとう」
「「?」」
カルテをめくりながら言い放った綱手、しかしそんな言葉を目の前にカカシとミトリは頭に疑問符を浮かべた。
「二人そろってきょとんとしてんじゃないよ、とくに父親」
「は?」
思いがけない言葉に間抜けな声が漏れるカカシ。そしていまいち状況のつかめていないミトリ。
いや、二人とも理解こそしているものの脳がそれを受け止めるの拒んでいるといった方がいいのではないのだろうか。
「まぁとにかく妊娠おめでとう、籍は入れるんだろ?何なら書類の準備もこっちでしてやっていいぞ」
「え?あ、はい」
「時にミトリ、今日からお前は休職だ」
「給食?」
「馬鹿なボケは止しときな」
「う、はい」
「お前の事だ、意地でも産むんだろう?」
「よっくごぞんじで…」
特別子供い思い入れがある訳じゃない、結婚願望もなければ経をそれなりにくらしていられればそれでよかった。でも、家族ができるなら。カカシと、最愛の人と幸せを掴める可能背が少しでもあるなら、産みたいと思った。