第2章 第二篇
第二篇番外回想篇
ミトリside
俺の家は特別金持ちでも、有名でもまあ貧乏でもなかった。父親はアカデミーの教師、母親は偶に実家の家業を手伝いに行っていた。
良くある普通の、世間でいう一般家庭。アカデミー時代の俺は家庭環境と同じで成績も間ぁ平凡。運動神経はほかの奴等よりも良かった気はするが俺より運動ができる奴はそれなりにいたし物珍しくもない。いわば普通の奴。中忍試験には運よく一発合格、その時は母さんも父さんも凄い喜んでくれた。
任務をこなす回数なんかも増えていったしレベルの高い任務も数こそ少ないもののこなせるようになった。
父さんが病気してから少し生活が厳しくなって、俺がより一層任務に打ち込むようになってから、経験も積んでそれなりに、強くなれたから上忍になれた。
給料も上がって父さんも母さんも喜んでくれた、忙しくなって父さんの面会にもなかなか行けなくなったけど。偶に顔を出したときには優しく出迎えてくれたし会いに行くたびに回復しているようで安堵していた。
そんな平静も長くは続かなかった。忍ならまあ当然だろう、普通の人間の様には生きられない。
俺の両親は俺が14の時九尾の襲撃で落命した。
その時は俺も交戦中で病院まで行く余裕はなかった、病院は避難所にもなっている建物でそこまで心配するはずもなく。
四代目が九尾を封印し里の様子を見に行った頃にはもう遅かった。父さんと母さんであることを確認できないほど見るに堪えない無残な死体。そこから俺は修行に明け暮れた、山にこもりカカシやアスマと修行を続けた。
無理無体な修行を続ければいやでも強くなる、きっと三代目に止められていなければ死ぬ迄修行を続けていただろう。今まで自分は普通だから平凡だからと修行でも手を緩め中忍の頃など小隊長にもかかわらず責任感も感じずに隊員の危険も顧みなかった自分に嫌気がさした。そしてそれを今更苦行という形で償おうとしていることにも嫌気がさしてい仕方ない。
今でも反吐がでそうな程に愚かしい。
「そんなことない」
友人たちは口々く言った。優しすぎるんだあの人たちは、それでもその言葉は幾度とん開く俺の良心を突き刺した。
そこからまた修行を続けた。難しい任務も幾度となくこなした。前よりずっと強くなり、色々な術も会得した。それでも、満たされることなどある訳無い。
