第28章 今宵はふたりで Ⅱ【P273〜の続き、🤍&🐾 ♟️*】
「ルカス殿、僕に何の用だ?」
物々しい雰囲気にフェリスが身構える。
「フェリス様、貴方にお聴きたいことがあります。
貴方が長らく他家に嫁がせた一族の御息女たちと共謀して、
他領地の平民の女性たちを攫い、奴隷として無理やり働かせていたと聞きましたが、これは事実ですか?」
ルカスに冷ややかに問われ、フェリスが顔色を変える。
「いや、知らないな。一体何処からそのような噂が?」
声に動揺が滲んでいる。
「私は、元々グロバナー家の方々に贔屓にいただいている、仕立屋のお針子でした!
でもある夜その方に実家を襲撃されて、無理やりここへ連れてこられたんです!」
ひとりの少女の証言を皮切りに、他の少女たちも口々に唇をひらく。
「わ、私も元々セイランの村娘でした!
両親が亡くなった夜、突然村が踏み荒されて……!」
「私も、元はウォールデン家領の遊牧民です!」
彼女たちの証言によって、
言い逃れできない状況に陥っていると悟ったのか、フェリスは苦々しい表情になった。
少女たちを睨み付ける。