第27章 今宵はふたりで【過去作派生中編 🤍→主←🐾 ♟️】
「何となく分かった気がします」
「あら、意外と物分りのいいのね!」
「あなたが兄君に相手にされない理由」
「っ!」
「裏でこんなことをするあなたのご性格を、伯爵様は見抜いていらっしゃるんでしょう。
私に仕えるみんなは、あなたとは違うんだから!」
「っ………! 調子に乗るんじゃ———、」
「貴女がですよ、シルビア嬢………!」
バン!と乱暴に扉がひらかれ、シロとベレンが部屋に突入してくる。
そして床に引き倒され、手を踏みつけられているヴァリスを見て顔色を変えた。
「貴様………ヴァリスに何を……!」
力づくでふたりを引き離し、ヴァリスを背に庇いながら告げるシロに彼女の紅をのせた唇が弧を描く。
「わたくしは、分を弁えない下賎を窘めていただけよ………っきゃあ!」
くすくすと嗤いながら応えるシルビアに、その刃の切っ先を向ける。
「ちょっと、それを下ろしなさい! わたくしを誰だと思っているの………っ!
それにあなた達は人類を守るために存在しているのではないの!?」
「黙れ。貴様のような下衆は、この世界を脅かす天使どもと何ら変わらぬ」
その言葉に、彼女のおもてに初めて恐怖の感情の色が宿った。
その剣が振り下ろされかけた、その刹那。