第7章 強くなりたい
ローと共に医務室から出ると、そのまま食堂へと向かう。
色々あって気付いていなかったが、もう船は出港しているようだった。
確かにさっきの件で海軍も増えた為、当然だろう。
食堂に入ると、皆んなとお揃いのツナギ姿のに歓声が上がる。
「可愛いー!ちゃん!」
「似合ってる!」
「シャチ良い仕事するじゃねぇか!」
次々と掛けられる声に少し照れ臭いが、ありがとう、と礼を告げる。
「怪我は大丈夫か?」
出航後、一息ついたペンギンがに声を掛ける。
『うん!ローさんに手当して貰ったから大丈夫。薬草とか持って帰ってきてくれてありがとう。』
「礼には及ばねぇよ。大きな怪我が無くて良かった。それにツナギもよく似合ってる。」
安心した様に笑顔を見せると彼女の頭を軽くポンと叩いた。
今夜はクルー達とみんなで夕飯を囲んだ。
声を掛けてくれたクルーも特に変な反応は無い為、幸い服でローに付けられた跡は隠れているのだろう。
後でシャワーの時に見るのが少し怖いが…。
夕飯後、自室に戻ると、早速買ってきた苗を植え替え、室内にある小さなビニールハウスの中に入れておいた。
(もっとたくさんの薬を作れる様になって、私も強くならないと…。)
一方、ローは1枚の手配書を睨みつけていた。
「クソッ、バレたか。アイツの根回ししか考えられねェ。」
ローはずっと気掛かりだった。
何故下っ端の人間にが毒姫だと一致したのか。
彼の持つ手配書には、【ONLY ALIVE ・ 3000万ベリー】と彼女の写真が記載されていた。
原因として考えられるものは、あのドフラミンゴとの一件しかない。
ドフラミンゴもまた彼女を手に入れたいと血眼になって探しているのだ。