第5章 鍛錬
キンッ、キンッ。
船の甲板の上では刀が混じり合う音が鳴り響き、徐々にその激しさは増していく。
『はぁ…ッ!!』
「……その調子だ!っ!」
「頑張れ!ちゃん!!」
「ペンギンなんかに負けるな!」
「少しは俺も応援しろ!!」
「それにしても、初めてにしてはペンギンのペースに着いて来れてるんだから大したもんだぜ?」
「凄いよ…!ちゃん!」
数十分間、お互い一歩も譲らずペンギンとは稽古を続け、それをベポ達が応援し続けた。長時間交り続けた刃にお互い息が荒くなり、汗が頬を流れる。
どう考えても不利なのはだった。しかし、先にカウンターを仕掛けたのはペンギンだった。
「これでどうだ…!……ッ!!」
刀を持ち替えたペンギンはまるで槍を使うかのように突き技に変え始める。その迫力と素早さには後退り、避けるので精一杯だった。気付けば壁に背中が当たる。
(追い詰められた…ッ。)
「これで勝負有りだ。…ッ!」