第5章 鍛錬
心臓は永遠とドキドキ鳴りっぱなしであったが、何とか朝食を食べ終えた。
漸くローは服を着てくれたのだが、こんなのが日常的にあるとの心臓はもたない。
(早く自分の部屋が欲しい…。)
そんな事を考えていると、頭上からバサッとタオルが落ちてくる。
「お前もシャワー浴びてこい。」
『ありがとうございます…。』
確かに昨日から風呂には入ってなくて気持ち悪かったからちょうど良かった。
ローに言われるがまま、シャワーを浴びに行く。
服を脱いでシャワー室に入ると、鏡に飛び込んで来た自分の首筋に見えるのは赤い虫刺されの様な跡。それを見るなり、その跡をペンギンに見られた事、昨日ローに噛まれた事が全て繋がり、自分の羞恥心が限界を突破した。
『キャー!何これ!!?』
シャワー室に響き渡る自分の叫び声。それと同時に開かれるシャワー室の扉。
彼女の叫び声に心配して駆けつけたローと目が合う。
しかし、隠しはしているもののは何一つ纏っていない状態だった。
「大丈夫か?」
『ギャー!ローさん!見ないで下さい!!』
パニックなったは思わずローの顔面に向けてシャワーを向けてしまい、案の定ローはびしょ濡れになってしまった。