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テニプリ短編集【幸村精市】

第3章 ケガの向こう側【幸村】


出していた辞書とかを戻し小走りでテニス部のコートへ。


あーー。
違う人が試合中だぁ。
どこに行っちゃったんだろ?


周りを見渡しても人が多くてよくわからない。

しばらく探していると、見つけた!

うーん。遠いけど……あれは……



「幸村君だ!!」

本当に幸村君だった事に驚いて大きい声で言ってしまった。


テニス部の人達が一斉にこちらを見た。
もちろん幸村君も。


見られた事の恥ずかしさで、顔が赤くなってるのがわかる。
「あ、すみません……。」
小さい声で謝り、その場から逃げ出した。


いや1回会っただけだし幸村君も覚えてないよね。
1人で恥ずかしすぎ。


もう帰ろうと思って校門の方へ歩いて行る時


『まって!!』

振り返ると幸村君が走ってきてた。


『やっぱり!病院で会った〇さんだよね?』

「覚えててくれたんだ!!幸村君久しぶり!」


覚えててくれた事がすごく嬉しかった!

『学校ここだったんだね。また会えるなんて嬉しいよ。』

「私もまさかまた会えるなんて嬉しい!奇跡だね」

『そう言って貰えると……照れるね』

フフッと幸村君は病院で会った時と同じ優しい雰囲気で笑ってくれた。さっきのオーラはなんだったんだろ。
まぁいっか。
にしても変わらず綺麗な顔だぁ。
見てるだけで幸せ。


『そんな見つめられると恥ずかしいんだけど?』

「あ、ごめん。見とれてた(笑)」

『そうなの?』

「うん。綺麗な顔してるなって(笑)
多分…病院で一目惚れしたんだ思う。
見た目だけで判断してるみたいで悪いんだけどね(笑)」

『えっ。実は俺もなんだ。』

「…え?」

『俺は一目惚れは悪いと思わないよ。そっから相手を知っていけば良いだけだからね。』

『花を愛でてる〇さんが好きになりました。良ければ付き合ってくれませんか?』


「…はい。」

そう言って幸村君に抱きしめられた。
暖かくて優しくていい匂い。
頭からつま先まで真っ赤になってるんじゃないかってぐらい体が熱い。

そっと顎を持ち上げられ優しいキスをされた。

『抜け出してきたからすぐ戻らなきゃ。終わったら電話するよ。』
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