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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第36章 漆黒の葬列 前編



コナン「えっ……」

灰原「ええ、博士はホテルの駐車場にいるの。椎奈さんが偲ぶ会に招待されてるのを知って、彼女の連れになって会場入りさせてもらったの……。江戸川くんに何かあったら大変だし、私達がいなきゃ一人でも突っ込む勢いだったから……」

松田「お前ら難儀な立場だな……。けどまぁ今後同じような事があったら、お前らだけで動くんじゃなくてオレ達警察に押し付けろ。嬢ちゃんも博士も、進んで被害を拡大しに行くようなもんだ」

灰原「ええ、そうね……気をつけるわ」

コナン「(ぐっ、何も言い返せない……。しかもおっちゃんに連絡って嘘だろ?!あー、いや、オレ達は居候の小学生だから当然なのか?!だけど全部知られちまったら……ああもう、次から次へと!!)」



最早、死刑宣告にも等しく『居候先にも報告した』と言われ、既に満身創痍の心への追い討ちを受けて大焦り。最近は割と大人しく生活して精神異常の疑惑は解消されていたのに、一変するかもしれない嫌な予感にゾッと悪寒が背筋を駆け抜けた。家族にも散々お世話になる以上、幼児化を解決出来るまで絶対迷惑をかけるなと言われていたのに。すっかり失念していた。それでもオレの心境を他所に松田刑事はスマホで小五郎のおっちゃんと博士に連絡を入れようとして、これまでずっと松田刑事の言葉に何度も頷きながら殆ど黙っていた灰原がそっと手を挙げる。



灰原「それと、ごめんなさい松田刑事。博士が今頃心配してるだろうから顔見せの為に車に戻っても良いかしら」

松田「ああ。けど坊主の方はオレが預かる、保護者の毛利さんに迎えを頼んで渡さねぇとな」

コナン「えっ?!あのボク、博士と一緒に帰りたいなぁ?!お、お願い!博士とは親戚だし、灰原にもまだ用事があって……」

松田「ホー?じゃあ今から連絡するか、お前も毛利さんとその事話さねえとな」



なんて面倒くさいんだろう、そんな報告ぐらい自分で勝手に出来るのに。と言っても、そういう子供の家族への連絡も警察の仕事のうちで、未成年はこの対応が普通なのは分かっている。だから我慢しなくてはならない、けれど窮屈に思えてどうにも不満だ。それで悪あがきに顔をムッと子供っぽくぶりっ子したが、そもそも家族と話し合った末に選択した結果だ。松田刑事と灰原は「じゃあお先に」と後ろ手を振って立ち去る灰原があっさり帰って行った。
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