第2章 使命
「 ターゲットがガキとか胸糞悪ィとか思わねェの? 」
「 何言ってンだよ今更。 うちらに殺られるまでの時間がちょっと短いだけだろォが 」
「 ふは、流石俺のオンナ。 無限大に惚れ直すワ 」
「 ンなことのたまう暇があンなら早く探すの手伝えやクソ男がよォ!!! 」
手遅れな質問に対する答えが在り来たりなモンになったのもしょうがねェと思う。
うちらが車窓から覗く道には、ガキがわんさか湧いていたのだから。
マイキーの部屋を出た後、鬼の形相で詰め寄って来る春を難なく躱すこと10分。
偶然通りがかったココこと九井一( ココノイ ハジメ )に引っ叩かれ、春の車で事務所を出た。
武器は常に積んであるので、特に準備することなく出発出来た、のだが。
小学校の下校時間のピークと被り、目当てのガキがどれだか解ンねェ状態になった。
「 ア〜〜、金持ちっぽい服着てて、髪がくるくるのお坊ちゃま探しゃァ良いんだろ? 」
「 単細胞生物かテメェは。 東卍時代のパーと同じじゃねェか 」
「 誰だよンなヤツ、覚えてられっか 」
「… そりゃなァ? その哀れな脳味噌じゃ覚えてねェよなァ?? 悪ィ悪ィ、聞いたうちが馬鹿だったなァ?? ごめんな春チャ〜〜ン♡♡ 」
「 ケンカ売ってんのか買うぞ???? ア゛????? 」
「 あ、ちょい待ておま、ガチで待て!!! 居た!!!! 見つけたンだよ離せ!!!!! 」
戯れている間に(?)、ココから添付された写真と同じツラのガキを見つけた。
2人で仲良く同時に慌てて車を出ようとし、2人で仲良く同時に落ち着け!!!と叫ぶ。
何もかも一緒なことに吹き出し、笑い転げそうになるところを必死に堪えて様子を伺った。