第2章 使命
「 オイココ、流石に寝ろ。 いくらココでもそろそろ限界だろバレてンぞ 」
「 ……あーーーハハハ、夏か。 夏、夏、夏………………SUKI……………… 」
「 ダメだ手遅れだ、ワリィ鶴蝶 」
壊れた玩具の様に乾いた笑いを漏らすココ(四徹目)は本当にゾンビだった。
「 夏羽……三途はいらねェよ……社会的に抹殺してやるあのクソヤク中め…… 」
「 ココー、オマエ何食いてェ? 」
「 有栖川夏羽 」
「 、は? 」
「 オマエを食う 」
「 ……なンかホントうちの春がいつもごめんな謝っても謝り切れねェよ………… 」
頭のネジがブッ飛んでしまった数少ないマトモな人間の一人だったココ(過去形)。
とりま春は帰ってきたらココの頭のネジみてェにブッ飛ばそうと決め、冷蔵庫を開ける。
この部屋はココがいつも使っている部屋で、パソコンや書類やらで机の上はゴチャゴチャ。
何徹もする組織一の苦労人の為にうちがよく軽食を作ったりするので、広めのスペースには食材が常備されている冷蔵庫があり、ちょっとした調理が可能だ。
鶴蝶[ どんな感じだ? ]12:29 既読
🏖[ わりィ鶴蝶、だいぶ手遅れ🥳❕ ついにうちを食うとか言い出した😳♡ ]12:32 既読
鶴蝶[ 食われないように気を付けろよ、三途が何をするか解らない ]12:32 既読
🏖[ 実質アイツがココをこんな状態にしたんだしいいンじゃね?🤔 ]12:33 既読
鶴蝶[ お前まで壊れないでくれ頼むから ]12:33 既読
報告を終えた鶴蝶とのトーク画面を閉じ、ココを改めて見る。
マイキー程ではないものの濃い隈が出来ており、既にその目は据わっている。
血走った三白眼、乱れた白の長い髪、皺の寄ったチャイナ風の服が醸し出す苛つき具合。
ホントに春が迷惑しかかけてねェよなすまねェ、と土下座してェくらいだ。