第2章 使命
「 お、夏羽 」
「 ンァ? よォ、鶴蝶 」
丁度エントランスから出てきた鶴蝶( カクチョウ )と鉢合わせた。
鶴蝶は、初対面で目に傷同盟(???)を組む程に気の知れた仲だ。
黒川イザナの下僕だったとか、過去に微塵も興味は湧かないが、『王』への思いは同じ。
王がマイキーであることだけは譲れねェが。
「 任務帰りか? 九井がほぼほぼゾンビ状態だから救済に入ってやってくれ 」
「 まーたココは無茶しかしねェ……何徹目か解るか? 」
「 正確には解らないが……多分四日目くらいじゃないか? 」
「 …そろそろ限界か。 解った、ココは任せとけ。 鶴蝶は? 視察かァ? 」
「 あぁ、最近売り上げが落ち込んでいるグループのところにな 」
「 ワインのトコだろ? ワインならモッチーントコが荒稼ぎしてンぞ 」
「 …後で事情聴取だな 」
「 ふは、あンまキレンなよ 」
若干据わった目をしながら部下たちの方へ歩いていく鶴蝶を横目に、建物の内部へ入った。