第2章 使命
「 春、この後もまだ任務あンじゃねェの? 」
「 …ある。 ア゛〜〜〜マジで九井いつか殺りてェ〜〜〜 」
「 さっきココに怒られたばっかだろォが。 あンときココが送り出してくれたから、 」
「 うるせェ!!!!! 俺は夏と離れたくねェンだよ!!!!!!!!!! 」
「 女々しいこと言ってンじゃねェよ可愛いなクソが!?!?!?!?!? 」
「 可愛いのはソレを口に出すテメェだろォが自覚しろや!!!!!!!!!!!! 」
「 ……なンかキュンとキたやっぱ抱き潰されても…ぁ、 」
「 上等だ死ぬ程可愛いじゃねェか、言質は取ったからなァ??♡♡ 」
瞳にハートマークが浮かぶ様子が目に見えて想像出来てしまって少し笑えた。
人前じゃ絶対ェしねェ様な会話を終え、事務所の前で降ろしてくれた春を見送る。
「 ほら、行ってこい 」
「 夕飯何? 」
「 ちゃんと終わらせたらな。 ほら行けって 」
「 ……行ってくる 」
「 おー、気をつけろよ 」
この状況でもまだごねる春を送り出し、小さく深呼吸をする。
曇った空の下、少し淀んだ空気は決して美味くはなかった。
さぁて、次の拷問でもすっか。
春と居たさっきまでの表情とは違ェ笑みを浮かべながら、指をぼきりと鳴らした。