第3章 運命の歯車
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今日は街に待った、新しい羽織を取りに行く日。二人は手を繋ぎ、ゆっくり歩いている
まゆ「はっおりぃ〜羽織ぃ〜♪新しい羽織ぃ〜♪」
縁壱「楽しそうで何よりだ。そんなに嬉しいか?」
羽織りを注文しに来た日に呉服屋が配達を申し出たが、縁壱が「用事もあるから取りに行く」と断った。いち早く、自分の想いを乗せた羽織りを着てほしくて堪らない
そして、少しでもまゆとの穏やかな時間を欲していたいのだ。確かに用事は有るが、呉服屋の方向に行くと遠回りな場所である為、本当にただの口実に過ぎない
まゆ「はい!!」
縁壱「ふっ…では先を急ごう」
縁壱はまゆの小さな手を握り直し少しだけ先を急ぐ。呉服屋に着くと、主人が羽織を持ってやって来てまゆに渡した
呉服屋の主人「こちらでございます」
縁壱「ありがとう。まゆ、今着てみてくれないか?着ているのを早く見たい」
まゆ「やったぁ〜あっ、刺繍が凄く素敵♡」
縁壱が早く羽織を着るように急かす。まゆは目を輝かせながら羽織に袖を通しその場でくるりと回って見せると「どうですか?」と首をコテンと傾げて縁壱に問う
縁壱「あぁ、良く似合う…(顔も仕草も行動も、全てが私を魅力する)」
まゆ「良かった♪ありがとうございます!」
桃の花の花言葉:「私はあなたのとりこ」「天下無敵」「気立ての良さ」
縁壱が太陽に込めた意味:「君の安らぎになりたい」
縁壱「では行こうか。午後からはお館様の屋敷で柱合会議がある、その後にまゆを他の柱に紹介する」
まゆ「ちゅっ、柱合会議!?超緊張するっ」
縁壱はまゆに目隠しをし、姫抱きをして産屋敷邸へと向かった
縁壱「すまないな、お館様の屋敷は一部の隠と柱以外には秘密なのだ」
まゆ「その件は隼人兄さんから聞いてますから大丈夫です!」
産屋敷邸に到着し、門を潜った縁壱はまゆ目隠しを外す
まゆ「眩しっ!あぁ〜」
縁壱は眩しさで目を開けられず、よろけたまゆを抱き寄せて視界を少し暗くした
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