第34章 鬼の女の子と耳飾りの少年
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巌勝さんは先程の私の様に難しい顔をして、少しの沈黙の後口を開いた
巌勝「魔族は信仰されないのにも関わらず、何故にまゆは人を守りたいのだ?」
まった難しい質問をするわね〜
まゆ「私は他の魔族とは別もんだから関係ないわ。巌勝さんは知ってるでしょ〜。それに純魔族なんて嫌われてナンボよ。負の想いが力になる」
縁壱「まゆは場所によっては神とされておりますから、機嫌も保たれているのかと…」
私そんな事で怒って人間を恨んだりしないわよ?そりゃぁ恋愛方面ではすごーーーく小さい器だけど、何も人間からの信仰どうのなんて気にしてない!
巌勝「治癒の女神か…そうだな、納得だ」
何に対して納得したのよ…
まゆ「話を戻すわよっ。私としては術で鬼を人間に戻す位の配慮はしても良くない?って話よ。勿論、禰豆子ちゃんみたいに人間を食べてない鬼限定でね」
左近次「若干話ズレてないか?」
縁壱「魔界軍を動かす動かさないは無理としても、まゆの言いたい事の根本はそこなのでしょう」
巌勝「人を食ってない鬼など禰豆子しか会った事がない。私も食ってないがまゆの術ありきの話。鬼は人を食って強くなり、空腹を満たす生き物故にな」
巌勝さんは『人が家畜を食うように、鬼にとって人間は食料でしかない…』と付け加え、私の頭と腹を同時に撫でた
同時って、まぁー器用だわ〜不思議絵図www
左近次「巌勝殿は人を食料だと思ったことはないのか?」
巌勝「無いな…。この400年、空腹は感じた事がないがまゆが作った飯が食いたかった………」
あまり作らなくてゴメンナサイ……………………(泣)
左近次「恐らくまゆの術が強力に掛かっておったのだろうな」
巌勝「うむ、そうであろうな…」
んー?皆勘違いも良いとこだわ(笑)
まゆ「いやいや、拘束力は高いけど空腹感とか人食い衝動は制約にはないわ」
三人が一斉に私を見た。そんなに見つめられると語彙力がマイナスになるのでやめてほしいと思いました。
日記か!と心の中でセルフツッコミをしつつ、400年前の出来事を思い出した
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