第33章 悪阻と過保護なパパ達
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美月「さて、夕餉を作りますかねぇ。お父さん達は適度に酒でも呑んでてね
ー。お母さんの前だからって遠慮はいらないから(笑)」
槇寿郎「流石に可哀想な気がする」
まゆ「別に私は平気よ!不思議と飲みたくならないのよね」
縁壱「そういえば妊娠中は一度も酒を飲みたいと言った事がないな…」
父上は「そうか」と言って直ぐに酒を開けていた。アッサリしてるわよねー
。一方、巌勝さんはというと…
巌勝「そうか、二人ともパパが好きなのか。パパもお前達が大好きだぞ。フフッ」
横になって私のお腹を撫でながら何やら独り言を言っている。嬉しいのは分かるけど、子供達はまだ分からないと思うわよ(笑)
縁壱「またまだ豆粒の様だが真に愛らしい」
まゆ「可愛い子供達になんだけど、まだグロよね絶対に」
縁壱「否、世界が捕れる可愛らしさだ」
まゆ「あっそ…」
視えすぎてるのに盲目なの?ホントに不思議よねぇ…。この場合は伯父バカになるのかしら。下手したらどっちが父親とか関係ないかもしれないわねぇ。だったら親バカで良いのかもと思う
槇寿郎「う〜ん……………やはり俺の呼び方は槇寿郎お父さんだろうか!陽縁にもそう呼ばせてるから統一した方が良いよな?」
まゆ「静かだと思ったら何を悩んでるのよ。おじいちゃんか、じぃじでしょってーの」
縁壱「選択肢が多様化している現代ではお義父さんの考えもありではないかと思う…」
縁壱さんが父上、巌勝さんが父様、父上が槇寿郎お父さん…。ややこしい事この上ないわ!!
巌勝「パパと呼ばれたい…そうだ!雅勝と理壱にもパパと呼ばせよう。勿論陽縁と美月もだ」
まゆ「何を言い出すの!?ツッコミが追いつかないっ」
美月「ゲッ、私も!?だったら四百年前にパパ呼びさせれば良かったじゃん。今更変えらんないってば」
美月は出来上がった夕餉を食卓に並べながら文句を言っている。まぁ、今更っちゃ今更よねぇ
槇寿郎「その時代にパパなんて言葉あったか?」
縁壱「ないですね」
父上、問題はそこではありません!
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