第32章 旦那の○○
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巌勝「あっ、いや…私なら恐らくは無理だろうからな。とことんまで規格外な男だとは思う」
まゆ「普通はそうよ。多少は私の能力で持久力は上げてたけど、まさかそこ迄とは思わなかったわ」
私としては沢山できて凄く嬉しかったわよ(笑)
巌勝「うーむ、それにしても今日の今日で私の子がもう腹に居るとは…何とも不思議な気分だ。そうだまゆ、そんな薄着では風邪を引いてしまう。早く布団に入りなさい」
まゆ「えっ、朝だし。今の時期は寒くないから大丈夫だよ(笑)」
どうしたの!?規則正しくが巌勝さんの口癖でしょーに
巌勝「駄目だ。大人しくしていなければな。赤子に何かあったらどうするのだ?」
まゆ「大袈裟よ!」
雅勝の時の事でトラウマになってるのかしら。でも状況は全然違うしなぁ…
巌勝「こういった事は大袈裟な位が丁度良いのだ。悪阻は?何なら食べられる?欲しいもの、若しくはしてほしい事はないか?」
まゆ「う、うん。悪阻は有るわよ。食べ物は今のところ要らないかな…うっぷ…」
質問が多過ぎて最早何がなんだが分かんなーい!!なんて心の中で叫んでいると、段々と悪阻がキツくなってきた。何故だ…
巌勝「大変だ医者を!」
まゆ「待ってよ。治癒を司る私に医者はいらないし、ただの悪阻よっ。落ち着いて座ってよね〜」
巌勝「そっ、そうか。なら良いが…」
走り出しそうな勢いの巌勝さんを制止して、私の横に座らせた。巌勝さんって案外過保護なのよね。そういうところ兄弟ソックリだわ
まゆ「今迄通り、なるべく側にいてくれたら良いわ♡」
巌勝「四六時中はダメか?」
まゆ「仕事して…………」
巌勝さんは「むぅ、私がまゆとお腹の子が心配で仕方がないのだ」と言っているが「私の分の仕事をカバーしなきゃいけないんだから、ちゃんと仕事行ってください」と言うと渋々とだが納得したらしい
巌勝「仕方あるまい。なるべく早く仕事を片付けるしかないか。縁壱にも言っておかねば」
まゆ「とは言っても巌勝さんと縁壱さんなら全て秒殺でしょうに。鬼が可哀想な位にね」
それが例え上弦でも同じよねー(笑)
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