第32章 旦那の○○
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巌勝「よし、今日は帰るとします。お邪魔致しました」
まゆ「はーい。魔力の卵二個つーくろっ」
槇寿郎「おう、頑張れ。縁壱は今日泊まってけ。何故かは分かるな…?」
縁壱「はい。流石の私でも分かります」
この際、男女の双子も良いかなぁなんて思うの。大丈夫、大変だけど縁壱さんなら育てられるわ!!
まゆ「と、云うことで男女の双子でどうかしら?」
巌勝「どう云う事なのかは分からんが、まゆと杏寿郎の様な兄妹か…良いと思う」
屋敷に帰って来た私達。一ノ瀬は気を利かせて白澤の所に行ったらしいと使い魔から聞いた。よって今夜は二人きりだ
まゆ「あっ、そうそう!事情後に、ちょっと天界に行ってくるわね」
巌勝「何故天界に?離れたくないのだが…」
受胎は私自身でコントロールできるが、性別についてはサンダルフォンに頼まなくてはいけない。だから後で直接会いに行こうかと思ってたんだけど
巌勝さんが嫌だって言うのならば来てもらうしかないかな
まゆ「そうよね。私も離れたくないわ♡だから此方に呼ぶわ。サンダルフォンって云う天使に性別決めをしてもらわなきゃいけないのよ。私じゃ確実には出来ないからね」
巌勝「そうか…まゆにも出来ない事があるのだな」
まゆ「まぁね…アハハハ」
正直出来ない事だらけな自分が情けないわ。そんな事を考えるけど、巌勝さんとの夜に頭を切り替える。最中に他ごとを考えてるだなんて相手に失礼だしツマラナイもの
巌勝「まゆ…」
まゆ「巌勝さん…」
見つめ合い絡まる視線が長い夜の合図となった
まゆ「性別決めも済んだし、受胎も完了!」
巌勝「何と言うか凄いな…。理壱が出来たのも、この力を使ったからか?」
まゆ「そうよ。縁壱さんの死期が分かってたから最後の悪足掻き(笑)亡くなる数日前にね」
どうしても忘れ形見が欲しかった私のワガママなのよね。もう会えない、二度と会ったらいけないって思ってたから…
巌勝「九十歳近かっただろに、縁壱なら納得してしまう自分が居る…」
まゆ「巌勝さんさ、『縁壱はアッチも化け物か』とか思ってない?」
顔に出てるわよ(笑)
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