第29章 下山とウッカリと後の祭り
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黒死牟「……アスモ…デウス殿……私は何があろうとまゆを愛しておりますし、何があろうと受け止められると思っております。貴方がまゆを幾ら知っていようと関係の無いこと故に心配は無用…」
アスモデウスは巌勝さんに「ほぅ…」と挑発的に視線を送った。だからそれを止めなさいよねっ
アスモデウス「数々の男が手玉に取られ泣かされている。それでも大丈夫かな?」
そんな覚えは一切無いんだけど…デッチ上げよね?とメドーサの方をみたら目を逸らされた。何でやねん!
黒死牟「誰に何を言われようが一切、まゆから離れる気などありませぬ。妻の性格が至極キツイのは誰かに聞いたり自身で見たりと、この数年で承知の上。そして、貴方やまゆが生きた年月から比べたら私などヒヨッコかもしれない…。だが、貴方に言われる筋合いはありませぬ」
アスモデウス「へぇ……………」
槇寿郎「なっ!?」
まゆ「チッ、アンタいい加減にしなさいよね…」
アスモデウスは巌勝さんを睨み、身体から魔力が発せられる。私は不味いと思い、瞬時に外部から抑え込んだ
何がしたいのよ
黒死牟「家族に害を与えないでいただきたいのだが?私を消したいなら相応の場所に行きましょう」
暫く睨み合いが続いたが、突然アスモデウスが笑い出す
アスモデウス「……フッ…フッハッ、アハハハハハwww」
黒死牟「何を笑っておられる!」
縁壱「………(アスモデウス様の意図とは…)」
まゆ「私以上に頭逝ってない?」
メドーサは呆れたのか「はぁーあ、アスモデウス様の悪い癖が出たねぇ」と溜め息を吐いている。一ノ瀬も「まったくだ」と言う。ん?あぁー!!
まゆ「アンタまさかと思うけど……」
アスモデウス「ククッ、そのまさかだよ(笑)」
縁壱「私もやられたな。そう言えば…」
あーね。縁壱さんの時の事を思い出したわ
黒死牟「一体何なのですか!」
縁壱「要するに兄上はアスモデウス様に試されたのですよ。私にも憶えがあります」
まゆ「揶揄うのも大概にしなさいよね」
メドーサ「本当に悪い癖ですよ?」
巌勝さんは『はっ?』っと言うような顔をしている。あぁ〜すぅ〜もぉでうすぅ…覚悟しなぁ!!
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