第3章 運命の歯車
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日縁「カァー!まゆハ無事本部ニ到着。まゆガ下弦ノ陸ト交戦中ニ縁壱ガ保護シタ。最終選別ハ必要無イト、オ館様ト縁壱ノ判断。尚、まゆハ縁壱ノ継子とスル。」
隼人「むっ、そうか…縁壱なら信用できる。我が妹が選別も必要ないと認められる程の強さとは鼻が高いな!ハッハッハ」
竜「兄貴…」
日縁から連絡を受けた隼人と、たまたま帰り道一緒になった竜と旬は安心したと同時にまゆを心配していた
隼人「竜、まゆなら大丈夫だ。巌勝の事は乗り越えられる。巌勝が下手なちょっかいを掛けなければな…まぁ縁壱預りだから日柱邸に住む、会うこともないだろう。ただまゆが巌勝と縁壱を重ねて辛くならないかだがな…」
竜「鬼殺隊入るなら縁壱とは絶対会うしなぁ…」
旬「まゆも中途半端な覚悟ではないのだろうよ。だから縁壱の継子になった、俺達は見守るしかないっしょ?」
まゆには不安要素がある。それは巌勝の事だ
竜「そーいやぁ今日の昼間巌勝がまゆの嫁ぎ先の事とか聞いてきたぜ…」
ー竜回想ー
竜が朝から裏庭で素振りをしていた時、継国家と御影家を隔てる垣根から静かに竜を呼ぶ声がする
巌勝「竜、竜!」
竜「…巌勝か、どうかしたんか」
巌勝は「少し良いか?」と垣根を超え竜の近くに寄る
竜「あんだよ朝から恐い顔しちゃってよー」
巌勝「……場所を変えよう。妻に聞かれたくない」
巌勝と竜は裏庭から中庭に移動した
竜「で、どうした?」
巌勝「まゆが嫁ぐと聞いた…嫁ぎ先はどんな家なのか教えてほしい…」
竜は内心『この期に及んで何を言ってやがる』と思ったが冷静に答えた。これ以上二人を関わらせてはならない、巌勝のまゆへの執着に負けてはならない、可愛い妹が必死に巌勝を忘れようとしているのだから
竜「あぁ、すげーイイ男だぜ!まゆを大切にしてくれるだろうよ。っつーか、お前は一体どの立場から話してる?幼馴染のお兄様か、それとも男としてか?」
巌勝「無論男としてだ」
その瞬間、竜は「ざけんな!」と巌勝の顔を思いっ切り殴りつける
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