第1章 出会った運命の人
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巌勝「まゆ、共に武の道を歩こう。そして幸せになろう」
まゆ「うにゅ〜」
と、まゆはコクリと頷くが、その顔は紅潮し身体に力が入っていない。そんなまゆを巌勝は満足気に見つめていた
その日から巌勝は夜になるとまゆの部屋に通いつめた。巌勝は自分の膝にまゆを座らせ、一緒に月を眺めたり、他愛のない話や接吻したりと甘い時間を過ごしていた
二人の甘い時間を少し公開してみよう
巌勝は草履(まゆの部屋に通うために買って自分の部屋に隠してる)を持ち、息を潜め自分の部屋からまゆの部屋に通じる垣根の前まで来ると草履を履き垣根をくぐり抜け、愛おしい恋人の名前を呼ぶ
因みにまゆは巌勝の呼び方を「巌勝お兄様」から「巌勝さん」に変えた
それは巌勝が「巌勝と呼んでくれないか?」とまゆに要望したからなのだが、まゆは「恥ずかしいよぉ〜///巌勝さんじゃダメ?」と上目遣いで首を傾げて言ったのだ
本当は呼び捨てが良かったが『巌勝さん』で妥協したのである。要は恋人の可愛さに負けたのだ
巌勝「まゆ、まゆ…」
襖が開き愛おしい女が顔を出す
まゆ「巌勝さん、会いたかった♡」
巌勝「私もだ」
そう言うなり廊下に腰を下ろし、自分の膝にまゆを乗せると待ちわびたかのように唇を重ねた
ピチャッ クチュッ
まゆ「んふぅ///」
巌勝「はぁ…愛い。もっとして欲しいと顔が言っておるぞ?」
まゆの頬をなで首筋をペロりと舐め上げた。まゆは堪らず「ひゃっ///」っと声をあげる。巌勝は口に人差し指を当て言った
巌勝「しっ、家の者に気付かれるぞ」
まゆ「むぅ〜巌勝さんがしたんでしょっ」
月が二人の紅い顔を照らし、視線も指も絡め合い抱き合っている
巌勝「してほしいなら、して欲しいと言わなければ」
そう言いながらまゆの唇を指でなぞった
まゆ「んっ、巌勝さんに接吻して欲しいよぉ〜//」
巌勝「良い子だ」
再び唇が重なり、リップ音が夜の静寂の中で御影邸を密かに甘い甘い二人だけの世界へと変えていった
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