第26章 帰宅後の宴
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帰り道、私達は手を繋いで帰る。巌勝さんは抱っこして運んでくれようとしたけど、今日は何となく歩きたい気分だったので歩いている
まゆ「巌勝さん…」
黒死牟「ん?どうかしたか」
まゆ「巌勝さんは私が怖い?」
あんな姿を…本物の悪魔の本性を、本能を見せてしまったから…嫌われてしまうのではないかと怖くて仕方がない
黒死牟「否、まゆはまゆだろう?ならば受け止めるだけだ。永い時間の中で、お前が何を考えて生きてきたかが大事だと思っている。その答えが、人界に来て人を守ると云う事なのだ。怖いわけなかろう」
まゆ「でもっ…私…」
私をフワリと抱き寄せる巌勝さんの腕が、凄く優しくて泣けてくる
黒死牟「誰だってたまには失敗位するだろう。後悔して泣いて、それでも鬼舞辻無惨を倒す為に前を向かねばならない。だから気にするな…。私は400年も昔に、まゆを支えようと、幸せにしようと決めたのだ。その程度で怖がり逃げ出す位ならば、魔族と知った時点で別れておる。隠された本性の予想くらいはつくからな…」
まゆ「うん…。巌勝さん、私のこと好き?」
黒死牟「愛しておる。こんなに愛してるのに伝わらないか?」
違うよ。ただ確かめたかっただけ…今すぐに巌勝さんの口から聞きたかったの
まゆ「言ってほしかっただけよ。私も巌勝さんを愛してる!」
黒死牟「毎日欠かさず言っておるだろうに。今日の事で不安になってしまったのか?」
まゆ「少しね(汗)でも、もう大丈夫!欲しい答え以上のものをくれたもん♡本当に愛されてるなぁ私」
魔族の本能なんてもう出さない。今度出してしまえば、自分が精神的に堪えられなくなるのは目に見えてるから
まゆ「今回は正直言って一人じゃなくて良かったわよ。一人だったら夜が明けて鬼が太陽で消滅するまで止まらなかったわ。引っ叩いてくれてありがとう…」
黒死牟「礼など要らぬ。妻の暴走を止めるのは夫の役目。その役目を果たしただけだ。私の妻はよく暴走するからな。慣れておる故に気にするな。今更だろう」
私、そんなに暴走してるかしら(汗)申し訳無いわ…あははは…
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