第3章 運命の歯車
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本部に着き、まゆは足の手当をしてもらい食堂で食事をした。隠曰く「作った甲斐があります」との事
もぐもぐもぐもぐ
まゆ「美味っ、これ作った人天才!!」
縁壱「それは良かったな、しかし慌てなくとも良い。誰も取らぬ」
縁壱は報告書を書く手を止め、幼子の様にはしゃぎながら食事をするまゆを窘め「ゆっくり食べなさい」と言い頭を撫でた
まゆ「うっ///つい癖で…お恥ずかしい…アハハハっ」
縁壱「お前がまだ三つの時以来だが、変わっていなくて何よりだ」
まゆとしては『三つの時と変わらないってどーなのさ』と思わなくも無いが口には出さない、悔しいから
遅い夕餉が終わり「報告書を出してくる故ここで待っておれ」と言い残し本部の食堂を出て行った
食堂にはまゆと縁壱だけではなく他の隊士も居る。まゆが絡まれないわけがない。「あの女の子可愛い」と見る者も居れば「何で女の癖に日輪刀もってんだ」「男?女?」等と色々である
まゆ「(うわぁ、視線が凄い…でもこれからは私も鬼殺隊でやっていくんだ、気にしない気にしない!)」
まゆがそんな事を思いつつ正座をして下を向いていると、一人のチャラい感じの男に話しかけられた
男「ねぇねぇ、君女の子だよね?僕は亀島浦太郎っていうんだ!良かったら君の名前教えて♡」
まゆ「えっ…御影まゆです」
まゆは突然の事で驚くが、無視は出来ないので名乗った。それを遠巻きに見ていた隊士達がざわめく。御影家といえば代々鬼殺隊であり現影柱の血縁である。周りの反応は当然だろう
浦太郎「ふーん、御影という事は影柱様の兄弟?僕自身は医療班だけど、竜と同期なんだ!まゆちゃんヨロシクね♡」
浦太郎は自分の立場を明かすとまゆの手の甲に『チュッ』っと口付けた
まゆ「っ…はい、影柱は兄でございます///」
浦太郎「紅くなっちゃて可愛いねまゆちゃんは。そんなんじゃ狼さんに直ぐ食べられちゃうよ?」
縁壱「それは亀島殿の様な狼にか?」
浦太郎がまゆを揶揄っているその時、縁壱が帰ってきたのだ
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