第3章 運命の歯車
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まゆは「入隊を待て」と言う縁壱に困惑したが、理由は直ぐに明かされた
縁壱「入隊してしまえば任務に一人で出向く事もある。まゆは女子故どうしても男に力負けしてしまうだろう。まずは日の呼吸を覚え、切り札を増やす事だ」
まゆは「鬼狩りしたい…」と、ほっぺたを膨らませ縁壱を見上げる
縁壱「……ならば私の任務に連れて行く。それならどうだ?」
まゆ「やったぁー!!」
まゆは「わ〜い」と両手を挙げてはしゃぐ
縁壱「ただし、危ないと思ったら私がやる。良いな?」
まゆ「はーい♪縁壱お兄様の出番無きように頑張ります!!」
縁壱はまゆを護りたいのだ。元気良く返事をするまゆに縁壱は「クスッ」と笑い頭を撫でると「子供じゃないです…」と恥ずかしそうにモジモジしていた
縁壱「ふっ…では行こう(相変わらず愛らしいなまゆは…)」
まゆ「はい!うっ…」
気の緩みにより、忘れかけていた足の痛みに再び襲われる
縁壱「やはり怪我を負っていたのか…鬼にやられたのか?」
まゆ「あっ、いえ。お恥ずかしながら小動物の罠にガッっと…///あはは」
まゆは『茹でた蛸か!?』と云う位顔を赤くして言う
縁壱「大丈夫か…くくっ…」
まゆ「笑うなら笑ってください!むぅ!(縁壱お兄様ってこんな風に笑うんだ…)」
縁壱は勢いよく吹き出してしまったが何とか堪え繕った。しかしまゆとしては笑うなら取り繕わないでほしいと思う。余計に恥ずかしくなるから…
縁壱「くくっ…ふむ、すまない。善処しよう」
縁壱は「詫びだ」と言いながらまゆを姫抱きにして歩き出す
まゆ「わっきゃっ!?私歩けますから!」
縁壱「詫びだと言っただろう?それに無理をしたらいけない。その後に支障をきたしたらどうする」
まゆは縁壱の言葉に大人しくなり「緊張する…」と言いながらも縁壱の首に抱きついた
縁壱「っ…そんな事何処で覚えたのだ?」
まゆ「えっ、首に抱きつくの?うーん…なんでだっけ、忘れました(あまりにも似てたから…その腕が、その抱き方も…)」
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